木にとまりたかった木の話

音楽物語 木にとまりたかった木の話

第3作目
原作 黒柳徹子
作曲 小森昭宏
初演 1983年4月10日
指揮 佐藤功太郎
歌と語り 黒柳徹子
会場 東京文化会館
音楽物語「窓ぎわのトットちゃん」の大ヒットで翌年の親子コンサートでは同様に音楽物語「木にとまりたかった木のはなし」を制作した。これは黒柳徹子がかねてから絵本にしたくあっためていたお話で、彼女らしいとてもユニークな発想から生まれたストーリーである。「恰好のいい、やさしいきがありました。鳥なら、みんなが『とまりたいなあー』と
思うような木でした。ある日、木は、自分も、『木に、とまってみたいなあ』と思ったのでした。いつもお世話になっているので、鳥たちは、見晴らしのいい丘の上の木に、その木を
とまらせました。生まれて始めて見るいろんな景色に、木は、びっくりもし、うっとりもしました。そして、とうとう、木は、海に難破してた船にも、とまったのです。木のおかげで直った船は、ほうぼうを旅し、木は、ペンギンや、あざらしや、お船や、お魚や、お腹の空いた子供たちを、よろこばせました。」。この奇想天外な音楽物語は「トットちゃん」と同じコンビ、小森昭宏の作曲で構成され、初演時は黒柳みずから語りを務める。残念ながら「トットちゃん」のような成功は得られなかったが、その後本原作は武井武雄の挿絵を添えられ絵本として世に生み出された。