大砲の中のアヒル

音楽物語 大砲の中のアヒル

第10作目
原作 ジョイ・コーレイ作/ロビン・ベルトン絵
作曲 小森昭宏
初演 1990年7月24日
指揮 現田茂夫
語り 橋爪功
会場 サンシティ越谷市民ホール
ジョイ・コーレイ作、ロビン・ベルトン絵による絵本を語りとオーケストラによって新しく音楽物語として子どもたちに贈ったのがこの作品だ。
「将軍がある町を攻撃しようとした時、大砲の中になんとアヒルが巣をつくって卵を産んでいるではないか。将軍は市長と交渉して休戦をする。その間に兵隊たちは町の家のペンキを塗ってあげたり将軍は市長の家に遊びにいあったりして、卵がかえる頃には戦争がすっかりいやになってしまっていた」。
子どもたちに豊かなこころや平和な世界の大切さを届けることをテーマにしてきた新星日響らしい作品である。作曲は小森昭宏。語りは俳優の橋爪功、指揮は井上道義という豪華な顔ぶれによる親子コンサートであった。橋爪功の表現力は圧倒的で大人も子どもお話と音楽がマッチした世界に引き込まれた。終盤で卵がかえってかわいいアヒルのひながよちよち歩きをする場面では茶目っ気たっぷりの井上道義がおもちゃのアヒルたちを引き連れた。新星日響の若手事務局員のアイディアと実行力による本作は、お客さんの満足度、音楽物語の完成度ともに高く、これはこれまで継続してきた実績やノウハウが、若い世代の企画力に着実に受け継がれていったことのあらわれでもあった。